筋肉ってどういう構造なの?
皆さんが想像する筋肉とは”骨格筋(こっかくきん)”と呼ばれるものになります。これは内臓(心臓を除く)の筋肉ではなく、体を動かすときに使う足や腕、お腹や背中についている筋肉になります。この骨格筋は全身に400種類もの数が存在しており、普段皆さんは体を動かすために様々な骨格筋を働かせながら過ごしています。
体には多くの骨格筋が存在しますが、実はさらに細分化されるんです。それぞれの骨格筋は多数の筋線維から成り立っており、筋線維は多数の筋原線維から成り立っています。専門用語が並んでいてよくわからないですよね(笑)
ここでは筋肉の構造における知識として、以下を覚えておきましょう(*^^)v これから話す内容にもよく出てくる言葉なのでわからなくなった時は見返してくださいね(‘◇’)ゞ
- 筋肉をつけるということは骨格筋を大きくしているということ
- 骨格筋は筋線維といわれる多数の線維から出来ている
骨格筋の種類は?
骨格筋には大きく3種類あります。タイプⅠ、タイプⅡB、タイプⅡAといわれます。それぞれの違いは解糖系と酸化系の2つの酵素活性が働きが高いか低いかによって異なります。??となりますよね(笑) 解糖系や酸化系の話は「ふ~ん、そんなのが関係しているんだ」くらいで大丈夫ですが、興味のある方は調べてみても良いと思います♪
“遅筋(ちきん)”と”速筋(そっきん)”は聞いたことがある方もいるのではないでしょうか?名前の通り、遅筋は筋肉の伸び縮みが遅い、速筋は筋肉の伸び縮みが速いという特徴があります。さらに、遅筋は持久性があり、速筋は瞬発性があります。3種類の骨格筋は以下のように分類されます。
- タイプⅠ=遅筋=持久性に優れる
- タイプⅡB=速筋=瞬発性に優れる
- タイプⅡA=速筋=持久性と瞬発性に優れる
同じ骨格筋でも、このような種類に分類されているということは覚えておきましょうね(*^^)v
筋肉を動かすってどういう状態?
力を入れた時に筋肉が動くことを”収縮(しゅうしゅく)”といいます。収縮には以下のような種類があります。
- 動的収縮:筋肉の長さが伸びたり縮んだりしながら活動している状態→求心性収縮と遠心性収縮
- 静的収縮:筋肉の長さが一定のまま活動している状態→等尺性収縮
漢字ばかりでよくわからないですよね(笑)安心してください! 以下の例えで考えるとわかりやすいと思います(*^^)v
例として、”上腕二頭筋”と言われる力こぶ💪の動きで考えていきますね。実際にやってみるとわかりやすいと思うので家にいる方はやってみてくださいね♪ ちょっと重たいな~くらいの物でやると尚、わかりやすいですよ( *´艸`)
①床にある荷物を手に取って持ち上げる時に肘を曲げますよね。この時に力こぶが盛り上がって硬くなります。これが求心性収縮といって筋肉が縮む方向に収縮している状態です。
②荷物を手に取った状態から降ろす時は肘を伸ばしますよね。この時は盛り上がった力こぶが徐々に平たくなります。これが遠心性収縮といって筋肉が伸びる方向に収縮している状態です。
③荷物を持ったままだと肘を一定の角度で止めていますよね。この時は力こぶが盛り上がった状態で保たれます。これが等尺性収縮と言って筋肉が同じ長さのまま収縮した状態です。
実はこの収縮の仕方で筋肉への負荷が変わるので、筋トレをやりたいと思っている方は覚えておきましょう(*^^)v 以下にまとめておきますね(‘◇’)ゞ
- 筋肉は長さが縮むとき、伸びる時、一定の時の3パターンで働いている(収縮している)
- 筋肉が縮む方向に収縮する=求心性収縮
- 筋肉が伸びる方向に収縮する=遠心性収縮
- 筋肉の長さが一定のまま収縮する=等尺性収縮
筋肉が動く仕組みって?
ここまで筋肉の構造や種類、収縮様式について説明してきました。次は筋肉が収縮するときの仕組みについて説明していきます。専門的な言葉も出てくるのですが、出来るだけわかりやすいように作成したのでぜひ目を通してくださいね!(^^)! 筋トレなどを通して体づくりをする上で、知っていて損はない知識になると思います( *´艸`)
普段、皆さんが体を動かすときは脳から指令が出て手や足を動かしています。例外として、熱いものに触れた時に瞬間的に手を引っ込めたりする動きは”反射”といって頭から指令を出さずに動いています。
自分の意思で体を動かす際は脳から指令が出て、動かしたい筋肉までニューロンと言われる神経系を介して伝達されます。そもそも筋肉ってどういう構造なの?の項目で述べた”筋線維”はこのニューロンによって支配されており、これを運動単位と呼びます。筋肉が動く(収縮)する時はニューロンが興奮して電位が発生することで起こります。専門用語が多くて、難しい話に聞こえますよね( ;∀;) 下にまとめます!(笑)
- 筋線維は神経(ニューロン)によって支配されている
- ひとつのニューロンが支配する筋線維群を運動単位と呼ぶ
- ニューロンが興奮することで電位が生じて支配されている筋線維群に収縮が起こる
このように神経と筋肉は密接に関係しています。神経が麻痺すると筋肉を動かしにくくなったり動かせなったりするのも、このためです。神経と筋肉の関係は医学的な話をするとまだまだ多いのですが、ここでの体づくりでは上の3点を「こんな風になってるんだー」くらいで頭の片隅に入れておいていただけると幸いです(*´ω`*)
この項目では専門的な用語も多くてわかりにくかったと思います、本当にごめんなさい(*_*) しかし、これから筋トレをしよう!と考えている方でいうと、実は筋力が上がる大元はこの運動単位が増えることから始まっています。また、忘れたころに見返してみてくださいね!(^^)!
筋肉がつくってどういう状態?
筋肉がつく=筋肥大が生じるということになります。つまり、筋肉が大きくなるイメージですね💪
ただし、筋トレをしたからすぐに筋肥大が起こるというわけではないんです( ゚Д゚) 僕は理学療法士ということもあり、ここのメカニズムは専門的に学んでいるので皆さんにも簡単にその知識を共有したいと思います( *´艸`) このメカニズムを知っていることで「筋トレ続けてるのに筋肉つかないんだけど!」といった時も安心して続けられる手助けになると思っています!
筋トレを適切な条件下で継続すれば、当然のように筋力は上がっていきます。ただし、筋トレなどのトレーニング開始から約4週間以内の初期にみられる最大筋力の増加は筋肥大を伴わないことが報告されています。では、なぜ筋力が上がったのかという理由ですが、結論でいうと同じ筋肉の太さでもパワーが上がるのです。”筋肉が動く仕組みって?”で述べましたが、筋線維(筋肉を細分化したもの)は神経に支配されていると伝えましたが、この神経系が活性化することで動員される筋肉が増えたり、邪魔している筋肉を抑制したりしています。下にまとめますね(*’ω’*)
- 筋力が上がる最初のメカニズムは神経系が活性化する
- それによって同じ筋肉の量(太さが変わってなくても)でも筋力が上がる
- この過程を経て、結果的に筋肥大までが起こる
筋肥大を起こすには
筋肥大は筋線維の断面積が増大したものになります💪 一本一本の筋肉の線維が太くなるイメージですね(*’ω’*)
そして、筋肥大を起こすには適切な運動負荷をかける必要があります!一般的に筋力増強効果を得るには最大筋力の2/3以上の負荷で筋トレをする必要があります(;´∀`)もう少し細かく示すと下のようになります!
- 負荷:最大筋力の70-80%
- 回数:8-12回
- セット数:3-4セット
- 頻度:週4-5回
※筋力トレーニングの適切な運動負荷量は、個人差もありますので一概にこれ!とは言えませんが、大まかなイメージとして初心者~上級者の方で分けると以下のようになります( *´艸`)
初心者向け
- 負荷:最大筋力の50-60%
- 回数:8-12回
- セット数:1-2セット
- 頻度:週2-3回
中級者向け
- 負荷:最大筋力の60-70%
- 回数:8-12回
- セット数:2-3セット
- 頻度:週3-4回
上級者向け
- 負荷:最大筋力の70-85%
- 回数:6-12回
- セット数:3-4セット
- 頻度:週4-5回
最後に
ここまで読んでくれた方々、本当にありがとうございます。長々と書いていて読みにくかったり、難しい話もたくさんあったと思います(;´Д`) しかし、これから筋トレをやりたいと考えている方において、知って損はありません。むしろ、知識を知るところから興味を持って楽しんでいただけると幸いです(^^)
引き続きよろしくお願い致します!